女・上杉謙信の一代記

お引越し新連載第3話!

薬草を手土産に病弱な兄・晴景のもとを訪れた景虎。

早速自ら煎じる。

 


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弥太郎は芋掘りのタツから買った山芋をとろろにしている。

とろろは出来たが、メシはおかゆだという。

おかゆではうまくない。

それに元気が出ない。

弥太郎自身は毎日固く炊いたコメを一升食っているらしい。

そこに芋掘りのタツがまた来た。

こん度は握り飯。

 

すべて揃っていよいよ食事。

メニューは自然薯のとろろと握り飯、そして景虎が煎じた薬草・・・

病人には多すぎる量。

弥太郎は自然薯を自分の手柄にしようとするが、

童(正助)に芋掘りのタツから買ったとばらされてしまう。

すでに正助が毒味済み。

 

景虎は正助を見て、

あの時の童(わっぱ)が立派になったのう・・・

と、しみじみ言う。

あの時とは、以前景虎の家来が晴景を暗さつしようとこの童を送り込んだことがあった。

自分をころしにきた子を晴景は引き取って家来にしたのだった。

晴景はこれから正助に鼓と茶の湯を教えるといって楽しそう。

 

外から中の様子を伺う芋掘りのタツ。

 

食後、景虎と晴景は二人で散歩。

晴景は景虎に年齢を聞く。

もう24。

婿を取って子を産めとすすめる晴景。

しかし景虎には城主としての務めがある。

戦ばかりでそんな暇はない。

毘沙門様のご加護の元にこの国を守る。

春が来ればまた武田が北へ攻め上がってくる。

しかしご安心を。

「必ず虎が兄上を守ります。」

景虎の兄、晴景は病弱で戦嫌い。

城主には向かなかったといわれている。


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が、実は政治力に長けた頭脳明晰な人物だったのではないかという説がある。

内政で対立した父・為景や守護・上杉定実を引退に追いやった張本人。

賢く、先見の明があったからこそ、病弱な自分は隠居して景虎を城主にすることで国と妹を守ったのだ。

景虎たちが帰った後、残っている握りめしを見る晴景。

すると・・・

包み紙に墨がついているのを見つける。

晴景はハッとして

「しまった・・・!!」

景虎をかごに乗せ、城に帰る途中の一行。

それを木の影から見ているのは武田の忍、芋掘りのタツ。

殿と呼ばれてカゴから顔を出した景虎を見て驚く。

なんと、女・・・

 

芋掘りのタツが戻っていると、景虎たちを追って来た晴景と会う。

晴景は・・

「字もかけねえはずの芋掘り百姓が立派な和紙に墨付けて・・」

タツににじり寄る。

タツは言い逃れもしない。

・春日山のお殿様があんたの妹だって噂は聞いていた。

・本当に美人で驚いた。

などという。

 

晴景は刀に手をかける。

武田に文を書かれる前に始末しなくてはならない。

 

しかしタツは落ち着いたもの。

あんたに俺を斬るのは無理だ。

 

晴景
「悪いが斬るぞ。」

俺は戦は嫌い。

武田の犬にエサでもやって追い払えれば楽なのだが・・・

こんな俺でも守らなくてはならないものがある。

 

タツの目つきが変わる。

晴景
「悪いな、芋掘り。」

——30話ここまで。

雪花の虎 31話に続く

〇感想

晴景も強いでしょうが、相手は忍。

どんな手を使ってくるかわかりません。

飛び道具だとさすがに分が悪いでしょう。

正助が助けに来るかな。


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