——

”島耕作シリーズ”の弘兼憲史と”金田一少年の事件簿”の樹林伸(天樹征丸)がタッグを組んで送り出す巨弾ミステリー第2話!

——

島と女性の妹はリビングで二人並んでベッドの上の動かなくなった女性を見ていた。

妹は首にネクタイが巻き付いている姉に呼びかける。

お・・お姉ちゃん!?

そして島の方に向き直り、
「あなた誰!?
何ですかコレ!」

島は極力冷静に受け応える
「この人の妹さんですか?」


スポンサーリンク


島はこの女性の名前も知らないのだった・・


「そうだけど・・
こ・・・ころしたの!?
あなたが!」

島は昨夜のいきさつを簡単に説明し、ころした記憶がないことも伝えた。


「嘘よ!
あのネクタイは何?」


「俺のネクタイだ。
それは間違いない。
でも・・・
ネクタイで彼女の首を絞めた覚えはない。」

妹は電話の受話器を取り、警察を呼ぼうとする。


「待ってくれ。
もちろん警察は呼ぶ。
でもその前に少しだけ話を聞いてほしんだ。」


「どんな言い訳をするつもり。
こんな情況で!」


「俺は酔っていたし、そのせいで昨夜の記憶を失くしたのかもしれない。
だが彼女とベッドに入る直前までの事はしっかり覚えている。」

島はネクタイを外して部屋の隅にある椅子に掛けたと主張する。

それがどうしたという妹。


「ベッドからそこまでわざわざ首を絞めるためにネクタイを取りに行くものかな。
ベッドの周りには脱ぎ捨てた彼女の服もあったし、俺のシャツだってあった。
第一部屋はあの小さいスタンドライトだけでほとんど真っ暗だったんだ。」

そんなの本当か嘘かわからない、という妹。

警察を呼ぼうと再び電話機に手を伸ばす。

そこに

「ちょっと待った!」

と登場したのは

なんと私立探偵、グレさん。

※小暮久作。ハロー張りネズミの登場人物

島が電話で呼んだのだった。

小暮
「今の話は一理あるぜ、島。」

妹は驚いて
「あなた誰?」

小暮
「ごめんよ、お嬢さん。」

小暮は名刺を差し出して自己紹介をする。


「なんでここに?」

島は相談に乗ってもらう為に自分が呼んだことを説明する。

小暮は、島の話を聞いて納得できなければ通報して構わないから、110番は5分だけ待ってくれという。


「あたしは姉をころされたのよ!」

小暮
「だからこそだ。
もし島が犯人でないとするなら警察を呼べばあとはキミの出る幕はなくなる。
その前に昨夜何があったか知っておきたいと思わないか?」

思わず納得してしまう妹。

島はネクタイの件以外にも納得できない事があるという。
「このままだと俺は警察に連行されて一方的な取り調べを受けて不利な自供をさせられる可能性もあるからな。」

その納得できない点とは・・・

ドアのチェーン。

昨晩部屋には行った後、女性は確かにドアにチェーンをかけていた。
ところが今朝はチェーンが外れていた。

小暮
「それなら島の指紋はドアチェーンについていないはずだな。
それは警察が調べればすぐわかる。」

小暮はこのタイプのドアチェーンは外からでも開けられるという。


スポンサーリンク


セロテープと輪ゴムを使う。

輪ゴムをチェーンに巻いてセロテープで止めて・・

つまり、鍵さえ開けられればチェーンを外して侵入するのは簡単という事。

もう一つ小暮は気になるコトがあるという。

それはクロゼットから漂う小便臭。

どういうことかというと・・

人は首を絞められるとたいてい失禁するらしい。
ベッドに失禁の跡が無いので、クロゼットで絞めころされた後、ベッドに運ばれたという事が分かる。

もし島が犯人だとすると、わざわざベッドから女性をクロゼットの前まで連れて行って自分のネクタイでしめころし、またし体をベッドまで運んで、自分もその隣に寝たという事になる。

とても不自然だ。

その話に妹もやや納得。

警察が調べればその辺の真偽はわかるだろうと小暮。

小暮
「どうする?すぐに110番する?」


「君が望むなら逃げも隠れもしない。」

通報しなかったらどうするつもりかと問う妹。

島は、警察には第一発見者として知らせると言う。

この言葉を聞いてハッとする妹。


「ただ、この場からは立ち去って1週間、いや、せめて2~3日はやるべきことをやりたいんだ。」

やるべきこととは?

この状況では島は圧倒的に不利。
警察が有無を言わさず、島を犯人と決めてかかって尋問することは十分考えられる。
その嫌疑を晴らすために自分自身でしっかり説明できるところまで真相を探っておきたい。
警察が島の言う事に耳を貸すのはかなり後になる。
その間に真犯人の足取りがつかめなくなる可能性もある。
まだ近くに真犯人がいるうちに自分の手で嫌疑を晴らす努力をしたいという。

小暮も協力してくれるという。

小暮
「どうする、お嬢さん。
110番するか?
そうしたらこの件は警察に委ねられる。
キミもしばらくは参考人として忙しくなるだろうから覚悟しておいてくれ。」


「あたしは姉さんをころした人間を知りたい。
それがあなたなのか、それとも別の誰かのか。
本当のことを。」

これでキマリ。

小暮は、この部屋の様子を写真と動画に撮ってから警察に通報して出て行くことを妹に伝える。

妹も、それで構わないが、まだ二人の事を信用したわけではないと言う。

当然だ。


「だから行動を共にさせてください。
あなたが犯人だと思ったらすぐに警察に通報します。」

島は了解し、姉妹の名前をたずねる。

妹は若槻美緒。
そしてしんだ姉は鏡花。


「鏡花さんは魅力的な女性だった。
誰がころしたのか俺も真実を知りたい。
美緒さん、ありがとう。
俺に時間をくれて。」

美緒「・・・」

小暮はカーテンを少し開ける。

すると朝日が射しこんできた。

逃亡の夜明けだ。

——2話ここまで。

島耕作の事件簿 3話に続く

〇感想

どういう通報の仕方になるのかな。
これ、妹の美緒もなんか、罪になる様な・・・
いろいろ設定的に無理があるような感じがするけど、次回以降で払しょくしてくれるのでしょうか。

1話の最初にかかってきた電話は何の意味があったのでしょう?

私、島耕作はあまり読んでませんが、張りネズミは好きでよく読んでいました。
久しぶりの弘兼憲史の推理物(原作は樹林伸)でワクワクします。


スポンサーリンク