1ヶ月前のあの日に遡る。

鳥栖が零花のマンションの風呂場で麻取の遺体を処理している。

 


スポンサーリンク


ミステリー小説での知識で、犯人逮捕につながる証拠を隠滅する処理をする。

拳や爪に、相手の皮膚片や血が付着しているから、そこを念入りに洗う。

自分と格闘したときの打撲痕も消す。

洗っただけでDNAを完全に落とせるのかどうかはわからないが・・・

 

延人のときと同じ処理をしたほうが確実だが、そんな時間はない。

また半グレが麻取を探しに戻ってくる可能性もあるから。

とりあえず麻取の爪をしっかり切って、指紋もヤスリで削っておく。

 

そして5時間後、御後山中に穴をほって全裸の麻取の遺体を横たえる。

そして最後に前回も使ったバクテリアを遺体に振りまく。

これで打撲痕と洗い落としきれなかった自分のDNAを確実に消してもらう。

手や顔、打撲箇所に念入りに振りかける。

 

 

そして1ヶ月後・・・

この1ヶ月でどれくらい分解が進んだのかはわからない。

バクテリアの活動には酸素が必要だが、獣に掘り返されるのを防ぐために深く埋めたから逆に酸素を充分に供給できなかったはず。

このタイミングで土砂崩れが起きたのは、最悪だった。

 

そしてその土砂崩れの様子を見ているところを安元に見られた。

安元の

今の時期のこのあたりのおすすめの鳥

という質問にはうまく答えられた。

2年位前に書いた小説で、渡り鳥の写り込んだ写真をアリバイに使ったことがあったから。


スポンサーリンク


 

最悪のケースを想定する鳥栖。

 

・自分が捕まった場合・・・

今すぐにやるべきことは自分が捕まっても妻と娘が無事でいられるようにすること。

場合によっては歌仙の実家の助けを借りなくてはならない。

 

携帯を見ると、零花から連絡が来ていた。

頭を日常に切り替えて電話をかける。

零花は明日の夕方に送り迎えをしてほしいという・・

OKする鳥栖。

 

家に帰って、鳥栖は歌仙に現状を報告する。

場合によっては実家に助けを借りることも考えておいてほしいと言うと、歌仙は浮かない表情・・・

 

自分が捕まったり、遺体が麻取のものだと発覚した時点になるが、実家にかくまってもらわないと歌仙と零花の身に危険が及ぶ可能性があると説明しても、歌仙はやっぱり浮かない顔・・

 

鳥栖が説明を続ける。

警察が動いて守ってくれるいいが、どう対応されるかもわからない。

ストーカーとかと同じで巡回を増やすことしかしれもらえないだろう・・

 

歌仙はどうしても気が進まない様子。

 

鳥栖は話を変えて、明日の夕方零花の送り迎えをする事になったと話す。

鳥栖はなんの送迎かは聞かなかったが、歌仙はライブの送り迎えだと聞いていた。

確かに待ち合わせはライブ会場の前だった。

そこで乗せて別の会場に運ぶ事になっていた。

が、何を見に行くのかは聞いていなかった。

 

 

 

次ページへ
 
 


スポンサーリンク