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リズムを崩して二軍での調整を命じられてしまった夏之介。
そこには劣悪な労働環境が待ち構えていた!

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夏真っ盛り。

モップスの二軍選手たちが練習するグラウンドには灼熱の太陽が容赦なく照りつける!

そして足元からはモワ~とした熱気があがってくる。

そんな環境でも選手たちは汗をぬぐい、息を切らしながら一生懸命練習する。

その選手たちの中には夏之介の姿もあった。

バッティング練習のボールを外野から返球している夏之介。


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夏之介
(ひえ~タマラン。今日はタマラン。)

投げ返す球にも勢いがない。

(やっぱ二軍はタマランわ。)

去年も一昨年もほとんど二軍のグランドにいたのに・・・
その時は割と平気だったのに・・
今回はこたえる。

去年スタートからずっと1軍だった。
ドームか、外だとしてもナイター。
そして週に一度の登板。
それも6回まで。

そんな甘やかされた環境にいた人間には、昼間の炎天下は地獄・・

そして、モップス球場で初めて二軍でのマウンドに立つ夏之介。

気温は35度。

ギラつく太陽。
地面からは陽炎が立ち上る。

夏之介
(去年も一昨年もここでおれ本当にずっと練習してたのか?
信じられない。)

そんな事を考えながら投げる夏之介。

当然調子が言い訳はなく、二軍の選手に打たれまくる。

4回途中で4失点。

マウンド上の夏之介
(ちょっと二軍の選手に打たれすぎだろ俺・・)

夏はピッチャーがばててしまうので、1軍の試合でも乱打戦になりやすい。

なので、打たれても気にしない、と自分に言い聞かせる夏之介だが、やっぱり気分は落ち込む。

全くモチベーションが上がらない夏之介。

そんな夏之介にベンチで二軍監督が声をかける。

監督
「いやー凡田。
今日打たれたことは気にすることない!
次は中6日で1軍のマウンドだ!
ドームのカーナビーツ戦!
東京ドーム。」

やっとあそこに帰れる・・とホッとする夏之介。

その夏之介に監督
「ただ、そこまでの6日間はここで走ってくーーーと。」


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途端に気分が沈む夏之介。

帰りの車の中で
(こんなに二軍で打たれまくった俺が・・
本当に1軍で先発していいのか?)

二軍監督は上からの指示で自動的に夏之介を1軍に返す判断。

夏之介は二軍選手に打たれたことで自信を無くしていたのだった・・・

そこからの6日間。

夏之介は灼熱のグランドで黙々と練習をこなす。

そして登板当日。

予定より少し早く目が覚めた夏之介だが、よく眠れた様子。

ドームは文京区。

夏之介のマンションは都内にあるのであっという間に到着。

ドームに入ると
(キタ~~
久々の空間。)

ウォームアップのランニング中も
(あ~涼しい。
快適~~
こりゃギャップ効果も絶対ある。)

球場スタッフが忙しく動いている。

久しぶりの1軍の公式戦の雰囲気に夏之介の胸が高鳴る。

打撃練習が始まると

夏之介
(うわ~
やっぱ1軍の打者の飛距離は華やかだ。)

お客さんも入ってきて、いよいよ試合開始が近づく。

先発の夏之介はやや緊張した面持ちでマウンドに立つ。
(おれは1軍のローテーション投手なんだ!
18歳の時夢見た姿が叶ってるんだ。)

迫力ある1軍の打者にやや気おされながらも第1球!

空振り!

夏之介
(なぜだ?
いつも投げていたのに・・・
今日はなぜだか嬉しい。)

夏之介はアドレナリンが出ていることを感じる。

今まで何度も二軍落ちは経験しているが、今回は何かが違う。
それは何か?

夏之介
(ローテーションを1回飛ばされるという・・
ローテーション投手にしかありえない境遇を味わわせてくれたからだ。
中継ぎ降格じゃなかったんだ!おれは!
おれは先発投手!)

凡田夏之介、今シーズン20回目の先発・・・

完封勝利!

——130話ここまで。

グラゼニ 東京ドーム編 131話に続く

〇感想

グラゼニ、ここ1年くらい読んでませんでした・・
(神王統が生まれたころくらい)

夏之介が調子を崩した経緯が気になるので遡って読んでみることにします。


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