–研修医編 第8話(9巻収録・TRACK27)あらすじ
ペルソナの食堂。
ゴローが研修仲間とお盆をもって並んでいる。
ゴローは後期研修でどの科に行くのかまだ迷っている様子。
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ゴローの番が来てあとごはんとみそ汁とよそってもらうだけというときに電話が鳴る。
出ると、サクラから。
実家の赤西産婦人科医院から34週の妊婦が搬送されてくるという。
とりあえず、おかずは取っておいてもらうことにして、妊婦のもとへ駆け付ける。
妊婦の状況
・子宮口が一指開大していて子宮収縮は軽度。
・切迫早産にしては出血が気になる。
・部分早剥の可能性あり
妊婦の付き添いは看護師。
ゴローは医師である父が来るものと思っていたが・・・
—
分娩室で妊婦を診るサクラと四宮とゴロー。
部分早剥の恐れありと言っていたが、
出血がほとんどないし、早剥(常位胎盤早期剥離)の典型例ではない。
エコーもモニターも胎盤の剥離がはっきりしない。
ゴローは、自分の父が大袈裟なのでは、と言う。
サクラと四宮の見解は
「そうとは言いきれない。」
剥離部分がわずかで今は出血が止まっているだけなのかもしれない。
部分早剥ならこれから本格的な早剥に移行することも十分ある。
ひとまず切迫早産か部分早剥疑いとして入院してもらうことに。
ゴローはまだ納得いっていない様子。
—
食堂に戻ったゴロー。
とっておいてもらったおかずは当然冷めてしまっている。
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すると仕事終わりのはずのおばちゃんが出てきて温めてくれた。
食べているゴローの前にすわっておばちゃんが話しかける。
おばちゃんは20年以上前に息子をゴローの父親に取り上げてもらったという。
対応も丁寧で優しく、いい先生だったと話す。
しかしゴローはその頃の父との思い出はあまりないという。
家族で出かける約束をしいても、いつも出掛ける直前に緊急で呼び出されてしまう。
それの繰り返しでいつしか父親に何も期待しなくなってしまった。
それを聞いたおばちゃんは、
「そう・・本当にありがたいね・・」
自分の息子との約束を破ってまで、妊婦と赤ちゃんを診てくれていた。
そして、今でも赤西先生に感謝しているという。
—
サクラと四宮とゴローが話している。
ゴローは、父親が一緒に来なかったことをまだ不満に思っている。
問題のある妊婦は手放しちゃえ、みたいな事なのかと。
サクラは笑う。
違う。
赤西先生は一緒に来たくても来れなかった。
自分の病院にいる他の妊婦を診なくてはならないから。
本当は赤西先生も一緒に来たかったと思うよ。
四宮
「ったく。
お前は父親の背中のどこを見てたんだよ、バカ息子。」
そこに小松が走って来た!
赤西産婦人科医院から搬送できた北山さん・・
急に張り出して痛がっている。
急ぎ駆けつけて診ると・・
出血が多い。
早剥だ。
胎児心拍も落ちている。
カイザーか?
いや、ほぼ全開。
そこまで来ている。
経膣分娩でいこう!
破膜するからすぐ分娩室へ!
NICUも呼んで。
–研修医編 第8話 ここまで
第9話に続く
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