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”島耕作シリーズ”の弘兼憲史と”金田一少年の事件簿”の樹林伸(天樹征丸)がタッグを組んで送り出す巨弾ミステリースタート!

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1990年11月9日未明。
あるマンションの一室。
白いプッシュ式の固定電話が鳴って島耕作は目覚めた。
ベッドの上から手を伸ばして出ようとすると電話は切れてしまう。


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自分が裸であることに気付き驚く島。

(えっ?裸?
どこだここは?)

周りを見るとソファーの上に赤い女性ものの下着が脱ぎ捨ててある。

そして島は自分の隣に女性が全裸で横たわっていることに気付き愕然とする。

その首にはネクタイが巻き付けられている。

「うわああぁぁ」

驚いて尻餅をついてしまう。

(この女は誰?)

首に巻きついているネクタイは自分の物だ。

口元に手をやって呼吸を確認する。
(息をしていない!)

そして手首で脈を確認。

(脈もない。
死んでいるのか?

真っ青になり頭を抱える島。
(どういうことだ、
何があったんだ?
落ち着け!島耕作。
と、ともかく警察に連絡しなければ、、)

島は電話機に手をかけるが思い止まる。

この状況で警察を呼べば現行犯逮捕されてしまう。


(記憶はないが、もし俺がこの女性をころしたんだとすればそれは当然の報いだ。
しかしその前にやることはないのか?)

しばらく考えて島は再び受話器を取った。

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5時半をまわり、外が明るくなってきた。

やや落ち着きを取り戻した島は身支度をしながら、昨日あったことを出来るだけ正確に思い出そうとしていた。

昨日は仕事が早く終わった。

島が課長職を務める新設部署、総合宣伝課の部下たちと親睦会に出掛けた。

親睦会は8時過ぎにお開きになる。

帰る途中、島は一人でトワイライトというバーにはいる。

カウンターで一人で飲んでいる島の隣に妙齢の美人が座る。

女性
「あたしも一杯もらっていいですか?」


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「ええどうぞ。」

女性
「何で一人で飲んでいるんですか?」


「帰っても一人だしね。
それに赴任先のフィリピンで友人が
友人がなくなったり
色々あって飲みたい気分なんだ。」

女性は、
「ふ~ん一人なんだ・・」

と言うと、島の足に自分の足を絡める。
そして島の耳元でワインがあるから部屋で一緒に飲もうと誘う。

島は誘われるまま女性のマンションについていく。

部屋に入ると女性は玄関ドアにチェーンの鍵をかける。

部屋の明かりもつけずに女性は、ソファーに座っている島のところにドンペリを運んできた。

女性
「暗いほうがバーの続きみたいでいいでしょ。」

島が飲んでいると女性のほうから島にキスをしてベッドへ誘う。

ベッドでの行為が盛り上がってくると女性は

「ねぇっ!首を締めてっ」

と言い出す。

島は驚き断るが、
女性は執拗に頼みこむ。

島は仕方なく両手で女性の首を締める。

女性
「あ、いいわ。もっと強く・・・」

ーーー

島が覚えているのはここまで。

あらためて首にネクタイを巻き付けて横たわっている女性を見て頭を抱える島。

いくら酔ってたからってまさか俺が・・

「ピンポーン」

玄関のチャイムが鳴る。

ぎょっとする島。

返事がないのでドアをどんどん叩きながら
「お姉ちゃん起きてる?」
と怒鳴っている。

合鍵を持っているようで開け始めた。

焦る島。

ガチャ

ドアが開いて女性が入ってきた。

メガネをかけていてごく普通の女性である。
姉のように美人ではない。


「お姉ちゃん、荷物つめてある?
リムジンバス出発6時だからね。」

妹は、リビングの入り口で呆然と立ちつくしている島をみて

「え 誰?」

島「・・・」

妹はリビングに入っていき、ベッドの上で全裸のまま動かなくなっている姉の姿を目にする。

島(最悪だ。)

—島耕作の事件簿 1話ここまで

島耕作の事件簿 2話へ続く


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