しらぎくの杜を訪ねた心。
職員の千葉さんに話を聞くと、心と鈴はかつてそこにいたようだ。
心は千葉さんに事件の事や家族のことを教えてくれと頼む。
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千葉さんの答え
・心と鈴は15年間この施設で過ごした。
・その間二人の口から事件や家族の話が出たことは無かった。
・ふたりはそのことを記憶から排除しようとしているように見えた。
・当時、テレビや新聞はあの事件の事でもちきりだった。
・佐野が逮捕された時、佐野の妻は臨月の身体でテレビに映っていた。
・音臼起こった他の事件について当時6年生の鈴が事件に関与している疑惑が報じられていた。
・音臼で起こった事件はワイドショーのネタになった。
・自分は東京でこのニュースを見ていたが、まだここの職員ではなかった。
・それから何年かしてこの施設に来た時、心の母親が子供たちと一緒に無理心中を図ったことをニュースで見た。
・心と鈴は助かって、しらぎくの杜に来た。
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・心は3才だった。
・自分も施設の子たちも心と鈴が音臼の事件の家族だという事は知らなかった。
・鈴はしらぎくの中でも年長で、心だけでなくみんなの面倒をよく見ていた。
・しかしある日、二人が佐野の子供だという事が皆に知られてしまった。
・そのせいでしらぎくの中でいじめが起こった。
・鈴は高校進学を拒否してしらぎくの杜を出ていった。
鈴には申し訳ない事をしたと謝る千葉。
鈴が今どうしているのかは千葉もわからないらしい。
—
札幌拘置支所。
一人の女性が門をくぐろうとしていた。
——33話ここまで。
テセウスの船 34話に続く
〇感想
鈴はどうして心をおいて出ていったのだろう。
その辺の事情をもう少し詳しく教えて欲しい。
経済的に心を連れていけないにしても、心だけおいて自分だけ出ていくのはちょっと不自然なような・・・
幼い心は皆にいじめられてつらい毎日を送ったでしょう。
今の心にはその記憶はありませんが。
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