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シリーズ出生前診断第7話
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タケヒコが先輩と話している。
この先輩、ダウン症の子がいて、以前出生前診断について相談したことがある。
タケヒコはまだ出生前診断を受けるかどうか決められないでいると話す。
自分は妻がしたいようにって思っていると話すタケヒコだが・・・
先輩がその発言に対してきつい一言。
でもそれって卑怯だよな。
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ヒカリは公園のベンチに座ってタケヒコの母親の言葉を思い出していた。
” シオリが生まれたあの日・・・
私は本当に嬉しかった ”
すると三歳くらいの女の子がヒカリの前に立ち、折り紙で作った手裏剣を差し出す。
どうやらくれるみたいだ。
ありがとうと言って受け取るヒカリ。
そこに母親が来て、謝って女の子を連れていく。
笑顔で手を振って母親と去っていく女の子。
女の子がいなくなった後で、ヒカリはお腹の子に話しかける。
「スゴくカワイイお姉ちゃんだったね~。」
ヒカリは自分の言葉にハッとする。
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家に帰ったヒカリ。
もらった折り紙をテーブルの上に置いておく。
するとタケヒコが折り紙に気づいて
「・・どうしたの、この折り紙?」
ヒカリは状況を説明。
そして、その折り紙をもらった時に、無意識におなかの赤ちゃんに話しかけたことを話す。
「出生前診断を受けるのか受けないのかで悩んでんのに変だよね。」
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タケヒコも、出生前診断について考えていたことを話し出す。
正直、ヒカリがしたいように決めるのが一番いいって思ってた。
でもそれはヒカリに責任を負わせようとしていたのと同じこと。
もしも、お腹の子が産まれて・・
その後に病気のある赤ちゃんだとわかったとしたら・・
オレは迷わずに助けたいって決められると思う。
なのにまだ生まれてもいない赤ちゃんに病気があるかどうかを調べて・・
病気があったら産むのか諦めるのかは決められない。
ヒカリもタケヒコの意見に同意する。
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ペルソナ。
タケヒコとヒカリがカウンセリングを受けに来ている。
サクラと真田に、二人で考えたことを話す。
二人の結論として
” 受けるのか受けないのか決められない。
だから新型出生前診断を受けるのはやめる ”
と話すヒカリ。
でも本当はまだ迷っているとも。
もしもこの子にダウン症があったら・・
今までの生活がどう変わるのか。
でもどれだけ考えても悩んでも、
この子を諦める理由にならない。
そして二人で出した結論が・・
この子が産まれた時、
もしも決めなきゃいけないことが出てきたとしたら、
二人で迷わず決めてあげようということ。
二人は帰っていった。
二人の後ろ姿を見送りながら、
真田
「これがきっと・・・
山根さんらしい決断だったんだと思います。」
サクラも同意。
正しい結論なんてないと思うけど。
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