前回のあらすじ
みきおは臨時教員だった田村心と心がそっくりだという。
そして来週の24日の音臼村の慰霊祭に心を誘う。
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鈴はみきおと介護の仕事を通じて知り合った。
それから加害者家族として身分を隠してサポートするようになった。
心は慰霊祭に集まる関係者に色々と聞いてみたい。
しかし自分は無理。
そこで新聞記者の岸田由紀に電話して力を貸してほしいと話す。
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ここから49話
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心が帰り、鈴が心を送りに行った後の木村家。
木村さつきは鈴(藍)・心の兄妹に並々ならぬ不信感を抱いている。
藍は一人っ子だと聞いていた。
それに二人は似ていない。
「藍ちゃんはなにか隠しているとしか思えない。」
このさつきの言葉を帰って来た鈴は玄関の外で聞いてしまう。
さつきは続ける。
明らかにおかしい。
みきおと籍を入れようとしないし、弟がいることも隠していた。
それに心さんにはどこかで会った気がする・・・
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みきお
「音臼小の臨時教師でしょ。」
ようやくわかったさつき。
そう言えば下の名前も一緒。
あの時、アイツが来てから村でおかしなことが起きるようになった・・
「アイツは疫病神よ!」
みきおが話す。
あの臨時教師をクラスのみんなは陰で ” ジョーカー ” と呼んでいた。
時に幸運を・・
時に不幸をもたらすジョーカーみたいに、あの人が来てから村に色々な事が起きはじめた。
まさか藍の弟が同一人物であるわけないけど・・
「何か不吉な予感がするよ。」
そう言いながらみきおは慰霊祭の案内状を見ていた。
日時は平成29年6月24日(土)PM2:00
遺族会代表は西脇文蔵
心と由紀が待ち合わせて喫茶店に入った。
向かい合わせに座って、心は由紀の顔をじっと見てしまう。
妻の由紀と思ってしまう。
心は由紀の左手薬指にしてある指輪について質問する。
その、おばあちゃんの形見の指輪・・・
海に行った時なくしたやつ、どこにあったの?
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