幕ノ内4日目

土俵上には草薙、そして大包平。

 


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草薙は目の前の大包平より火ノ丸のことを思う。

(潮君が帰って来た・・?

いや・・違う・・!!

僕が会いたかった潮君は・・・)

 

 

回想。

九月場所が始まる少し前。

大和国部屋。

狩谷俊(19)が来ていた。

部屋に来るのは久しぶり。

身長が172センチまで伸びて大人っぽくなったと女将さんから言われている。

 

しかし草薙はちょっと冷たい態度。

狩谷が相撲をやめたことが気に入らないらしい。

 

狩谷は相撲をやめても友達だろうと言って気にしていないが・・・

 

草薙はさっさと自分に部屋に引っ込んでしまう。

親方が息子の気持ちを代弁する。

ショックなのだろう。

君も大相撲に進むものだと思っていただろうから・・

それが、怪我でもう相撲が取れないなんて・・

 

狩谷はアマチュア相撲で世界大会にも出場し

高2の時には軽量級で優勝もした。

 

狩谷は草薙の部屋に行って話す。

最初は左ひざ

そこをかばっていたら今度は右。

ついでに首と腰をやってしまって、腰はもう治らないとまで言われた。

だましだましやる相撲は勝てなくなり、相撲をとるのが楽しくなくなってしまった・・


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草薙は目に涙を浮かべながら

中学で体格の壁にぶつかって諦めずに工夫して結果を出す狩谷を尊敬していたと話す。

「ライバルになるんじゃなかったのかよ・・」

 

狩谷は、現役大関にそこまで行ってもらえたなら自分の相撲人生も浮かばれると笑顔で言う。

別に相撲を嫌いになった訳じゃない。

相撲部のマネージャーとしての仕事も楽しいし、部のホームページの運営も性にあっている。

デザインも評判良いし、

何かそっちの方面に新しい道がある気がして、本格的に勉強してみようと思っていると話す。

 

そこまで聞いて草薙も納得した様子。

昔から絵を描くのも上手かったし、パソコンだって詳しいからいいのかも・・

 

草薙は、現実を受け入れて前に進んでいこうとする狩谷をまた尊敬するのだった。

それでも、自分たちを夢から醒まそうとする現実に対する歯がゆい思いは振り払えない。

 

草薙は狩谷に聞く。

僕も、いつかは受け入れなくてはいけないのだろうか。

いつまでも理想に・・・

大和国にこだわり続けるのは愚かなことなのだろうか・・

 

狩谷は

土俵の上で火ノ丸に聞いてみればいいと答える。

横綱相撲にこだわり続ける火ノ丸に。

 

 

 

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