ソユーズは無事に宇宙に放たれた。

完璧な打ち上げだった。

胸をなでおろす福田さん

「はあ~ 良かった・・・」

福田さんは空を見上げる。

 


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ビートルに乗って作業現場へ移動中のムッタ。

シャロンの音声を再生して聞く。

「いよいよ最後の工程です。

パワーコンディショナと光学望遠鏡。

そして地中に設置したスーパーコンピューターが全てケーブルで繋がれたでしょうか。

ここまで来たら最後に、パワコンの主電源をオンにします。

そしたら顔を上げてください。

全てに電気がいきわたって、パラソルアンテナが次々に点灯していく様子がはっきりと分かるはずです。

それは六太にとっても私にとっても、美しい瞬間になるはずです。」

 

今日の作業をチェックしているフィリップ。

行く場所が増えているとぼやく。

 

ヒューストンがギブソンでCラインをチェックし直したらまた数カ所不良部分が見つかったらしい。

しかしムッタは確信しているかのように

大丈夫、今日終わるという。

「点灯式は、今日だ。」

 

Cラインの修理をこなしていくムッタとフィリップ。

C-10ケーブルにカバーの破損が見つかった。

2人で修理をする。

 


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フィリップの様子が少し変。

表情に疲れが見える。

 

順調にCラインの修復を進めていく。

昼食を摂らずに最後まで続行する、

 

移動中フィリップが大きくため息をついた。

ムッタが心配して声をかける。

「大丈夫かフィリップ?」

 

フィリップは、

基地でやっていたチェックも含めて、こういう途方もない作業をずっとやっていると、作業の意味について考えてしまうという。

 

ムッタは、それは自分も考えるという。

 

ムッタはちょっと間をおいて福田さんの話をしだす。

福田さんは、自分たちの帰還船、ソユーズを打ち上げてくれた日本の責任者の一人。

ソユーズを日本のロケットで打ち上げるというのは初の試みだった。

成功が絶対条件というプレッシャーの中、

振動荷重解析とか、飛行安全解析とか、それこそ途方もないチェック項目を一つずつ何回も何回もシミュレーションしたと思う。

おかげで打ち上げ成功して自分たちが助かるんだから、結果、福田さんの仕事は凄く意味があった。

 

ムッタは
「俺たちもそれでいいんだよ。」

という。

自分のやっていることの意味を探す必要はない。

やったことの結果が、誰かの意味あることになればいい。

 

 

 

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