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新シリーズ 災害医療 2話目!!
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DMATととして震災の現場に到着した加瀬。
加瀬たちは本部の事務所に入っていく。
すると若い女性が加瀬に声をかけてきた。
加瀬がマホと呼ぶこの女性。
彼女もDMATかと思いきや、
マホ
「今回は災害時小児周産期リエゾンよ。」
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災害時小児周産期リエゾン・・・加瀬も知らない。
マホによる説明。
・被災下では通常の妊婦搬送が出来なくなる。
(DMATの医師はは救命医が多いので妊婦や新生児に弱い)
・災害時でも妊産婦や小児の搬送、治療をスムーズに調整できるようにする新たな連携・・
それが災害時小児周産期リエゾン。
まだ発足したばかりの組織。
手探り状態だが、これからの災害救助に必ず必要になってくる。
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本部からペルソナDMATチームに指示が出る。
すぐに災害拠点病院のN医療センターへ向かうようにとのこと。
重傷者多数で人手が足りていないらしい。
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N医療センターについたペルソナDMATチーム。
ロビーにもベッドを置いて負傷者を受け入れている。
しかし、ペルソナDMATチームが依頼されたのは被災状況の情報入力。
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ペルソナの休憩室。
サクラとゴロー、下屋が話している。
話題は加瀬の救助活動。
ゴローは今頃加瀬が瓦礫の中で救助をしているのかと思っているが・・
サクラはそれを否定する。
被災医療で最も大切なことは、
” 一人でも多くの傷病者を救うにはどうするか ” という事。
だから、急性期の今、一番大な事は、情報収集。
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パソコンに向かっているペルソナDMATチーム。
被災した病院等の施設、各道路の状況等をどんどん入力していく。
災害が起きてから48時間以内の急性期と呼ばれるこの時期、
何より最も優先されるのは指揮命令系統の確立。
そして警察・消防・自衛隊・自治体そして病院との連携。
DMATの場合は、まずDMATの本部機能を立ち上げ、
携帯電話・トランシーバー・パソコン・衛星電話を使い、情報の収集と伝達を行う。
他のDMATチームも総がかりで情報の入力を行っている。
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そして集めた情報をEMISと呼ばれる広域災害救急医療システムに入力していく。
EMISには各病院のライフライン・・・
手術や透析の可否などの被害情報、
病院周辺のアクセスルートや通信手段の確認
病院の診療状況
病院の受け入れ可能人数から病院の患者情報・・
その他DMATの活動状況、本部情報が集められ・・
それらを共有することができる。
EMISは災害時・・・
都道府県を越えて集まるDMATにとって、最も重要なシステムなのである。
今加瀬たちがいるN医療センター。
何十人の医師や看護師でごった返している。
しかし首から聴診器をぶら下げている人は一人もいない。
皆電話応対、データ入力に忙しい。
なぜなら・・
どんなに優秀なDMATチームが集まっても組織化と情報共有が出来なければ、患者を救うことなどできないからだ。
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本部からペルソナDMATチームに連絡が入る。
SCUに回ってくれとのこと。
SCUとは・・広汎搬送拠点臨時医療施設の事。
ここでは加瀬たちはトリアージを担当する。
トリアージとは、患者の緊急度に従って優先順位をつけること。
緑・・待機
黄・・純緊急治療
赤・・緊急治療
黒・・し亡
次つぎと負傷者が運ばれてくる。
頭にキズを追ったおじいさん。
出血しているが、縫合だけで済みそう。
手首に緑の札をつけて緑エリアで待機してもらう。
倒壊家屋から救出された50歳女性。
ストレッチャーで運ばれてきた。
呼吸が早く、バイタル不安定。
加瀬がお腹を触ると痛がる。
腹腔内出血の可能性がある。
赤タグをつけて搬送先を手配する。
診察の結果、脾臓破裂。
緊急開腹が必要。
搬送先が見つかった!
N大学病院、緊急オペ可能!
ドクターヘリで搬送される。
若い女性が車いすで搬送されてきた。
脚の上にタンスが倒れてきて歩行不可。
この女性、32歳・妊娠8か月の妊婦さん。
加瀬に緊張がはしる。
救急救命医にとって、妊婦は専門外。
——216話ここまで。
〇感想
災害時の医療体制がよくわかりました。
救急救命医にとって妊婦は特別な存在なんですね・・・
じゃあ下屋がDMATチームに入ったら貴重な存在になりますね!
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