8月1日、DLが甲子園出場を決めた日の夜、藤巻監督はベンチ入りメンバー表を前に頭を抱えていた。

 


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現在のベンチ入りメンバーは

1.天津 投手

2.楠 捕手

3.狩野 一塁と捕手

4.沖田 内野手

5.錦 内野手

6.長野 内野手

7.門松 外野手

8.マリオ 外野手

9.ルイージ 外野手

10.檜 投手

11.うなぎ 投手

12.高杉 内野手

13.中 内野手

14.歌森 外野手

15.春日部 外野手

16.鷲中 内、外野手

17.角川 外野手

18.阿比留 投手

19.都築 内野手

20.南 内野手

 

この中から2人外す。

今日優勝したメンバーから。

残酷すぎる・・・

 

外ではDL花火が上がっている。

 

激戦区大阪大会制覇もつかの間、5日後には甲子園開幕。

 

 

その頃、狩野は雨天練習場でバッティングピッチャーと共に打撃練習をしていた。

甲子園での準決勝をイメージしている。

相手は横羽間高校

延長12回裏0対0ツーアウト1塁!

 

カコーン

 

やや詰まった狩野の打球はフェンスギリギリセンターフライ!

「もう1丁頼む!!

次入らんかったら死ぬ!!」

 

信楽兄弟と長野は狩野の練習を見ながら話している。

腹減って死にそう。

優勝したらコーラ両手にどんちゃん騒ぎしたかった・・・

とルイージが呟くと兄のマリオは

他の代表が開幕に向けて練習しているのにそんな余裕はないと言う。

 

長野は8月の日程表を見ながらため息をつく。

甲子園の開幕は6日。

そこまでのスケジュールがパンパン。


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開会式が終わるまでまともに練習できない。
(ベンチ入りメンバー発表は2日の18時)

大阪は参加校が多いから代表が決まってからの日程が詰まってしまうのだ。

 

3人が寮まで歩いて戻っていると、そこかしこで2年生がバットを振っている。

まず

「Good evening」

と挨拶してきたのは門松。

例のサイズの小さいメットをかぶって気合十分!!

鷲中も飛田もボブも花本もそして南もその表情は真剣そのもの。

 

ルイージ
「最近ゴキブリどもの動きが活発やな。」

長野
「3年にとって最後の夏でも1,2年にとっては始まりの夏。

華やかな甲子園の陰で密かに始まる、新チームを見据えた下級生の熾烈な競争。

どいつもこいつもレギュラー勝ち取るために野望を抱えて必死のパッチ。

去年の俺らがそうやったようにな・・」

ルイージ
「あれから1年か・・・」

マリオ
「イカリソースより濃厚やったな。」

 

 

練習を終えた狩野はホースから水を浴びていた。

「待っとけよ大甲子園!!

銀傘落ちるくらい観客席揺らしたるさけな!!」

 

最後に口の中に水をいっぱい貯めてクチュクチュしながら花火が打ち上がった空を見上げる。

そして去年のこの日、花火を見ながら烏丸ら先輩達に

「高校野球に新しい歴史を刻め。

それがわしらの遺言じゃ。」

と言われて野球部を託されたことを思い出す。

(去年はシクシク泣いてたけど

今年の花火は笑とる。)

口の中の水を霧状に噴き出す!

プロで活躍している先輩達の笑顔が花火の中に浮かぶ。

 

 

 

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