–研修医編 第7話(9巻収録・TRACK27)あらすじ
集中治療室のハナ子さん、目を開けて旦那さんを見ている!
意識が戻った!!
旦那さんは近くにいた加瀬に報告する。
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加瀬は産科に連絡する。
電話に出たのはゴローちゃん。
立花さんの意識が戻ったと聞いて、ゴローの顔が一気に晴れる。
ゴローは急いで加瀬の元へ。
抜管後も落ち着いている。
脳の腫れもすっかり引いて、後遺症もなさそう。
明後日には一般病棟にも戻れるのと事。
今後の対応としては、植え込み型除細動器を手術で入れることになる。
※植え込み型除細動器とは、身体の中にいれるAEDみたいなもの。
赤ん坊の経過もいいし、奥さんの退院も見えて来た。
病院で起きた心停止とはいえ、し戦期帝王切開でここまで経過が良いのは奇跡に近い。
と、加瀬。
ひょっとしてゴローちゃんはもってる男?
産科クビになったらいつでも救命へおいで~と言って加瀬は歩いていった。
—
ゴローがベンチで黄昏ているとサクラが声をかけて来た。
サクラの耳にも立花さんの意識が戻ったことは当然入っていた。
ゴローによかったね、と声をかけると、
ゴローはホッとして気が抜けてしまったという。
そして唐突に
「オレ、産婦人科に向いてますか?」
とサクラに聞く。
サクラは少し考えて、ゴローを食事に誘う。
—
夜、レストランで向かい合って食事をしているサクラとゴロー。
ゴローは今回の事で初めて医者になってよかったと思ったと、笑顔でいう。
産婦人科の家に生まれて、産科医になることに何も疑問を持たずに生きて来た。
しかし、研修で色んな科を回ってみて、他の科にも興味がわいてきた。
そして自分は産科に向かないんじゃないかと思い始めたという。
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サクラは、前にもそんな奴がいたという。
そいつは逆に、父親と同じ産婦人科には絶対行かないって言っていた。
救命や外科を希望して頑なに産婦人科を避けていた。
でもそいつは結局産科に行ったという。
なぜか。
多分・・親は関係ないと思えるようになったんじゃないか。
そう思えれば、産婦人科だって選択肢の一つでしかなくなる。
産婦人科しか考えていなかったゴローだって、他の科が選択肢に入っているのは自然な事。
今は色んな科を回って幅広い診療を身につければいい。
それで自分の道が見えてくるってこともあるだろう。
それでも迷ったら、結局産婦人科医になった彼に聞いてみたらいい。
その彼とは・・・四宮。
ゴローは四宮の言葉を思い出す。
無茶でも無理でもやるんだよ。
お前も産科医の息子だろ。
産科医になるにしろならないしろ・・・
医者なら患者から逃げるな
—
ゴローの誘いで二人はゴローの行きつけのピアノバー”Barron”に行く。
(実はここはサクラも昔通った店)
ゴローは学生の頃、いつもここでピアノを弾かせてもらっていたという。
マスターに挨拶をして、少し話をすると、ゴローは店のピアノを弾きだす。
ここでサクラは改めてマスターに再会の挨拶。
10年ぶりだという。
ゴローの弾くピアノを聴いて、サクラは驚く。
上手い。
マスター曰く、ゴローは何をやっても器用だと言う。
ピアノも、ベイビーのタッチを完璧にコピーする。
テクニックはある。
だが、そこで満足してしまっているところもある。
ベイビーと違って貪欲な所がない。
そこがベイビーのピアノと違ってドキドキしないところ。
育ちがいいせいか。
しばらくピアノを聴いて、サクラはぽつりと
「ゴローくんはいい医者になるかもしれませんよ。」
そしてマスターは、
「今日はなんか・・嬉しそうな音を出しているな。」
–研修医編 第7話 ここまで
第8話に続く
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