濃霧の中、異常なハイペースで快進撃を続けるカナタ。
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池田は藤原拓海の走りを知っているからこそ、カナタの才がわかる。
興奮気味にカナタの走りを解説する。
まず、視界が極端に悪いうえに路面が滑りやすい現状、ドリフト走行は理にかなっている。
ステアリング操作だけにたよって曲がるよりもスロットル操作でハンドリングをする方が自由度が高くなるというのがその理由。
速さと安全面を効率よく両立させる走り方。
これはどちらかというとラリーのドライバーに近い発想。
公道を走るMFGならではの現象といえる。
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視界の悪さを頭の中にある映像がそれを補っているとしか考えられない。
「片桐夏向、おそるべしです!!」
—
カナタは濃霧の中、次々とコーナーをドリフトで順調に曲がっていく。
ブースのオガタから1秒ジャストだと連絡が入った。
カナタは頭の中でカウントを始める。
7・・
6・・
5・・
4・・
3・・
2・・
1・・
ついにフェラーリのテールが見えた!!
そこからは一瞬だった。
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