–原作159話(VBAC編2話目 方向性の違い)あらすじ
VBAC問題。
妊婦の選択を尊重したいというサクラに四宮が反対意見をぶつける。
「尊重なんて妊婦にでかいリスクを背負わせるだけ。」
VBACは子宮破裂が起きるか起きないかが全て。
もしも子宮破裂が起きたら、妊婦や赤ちゃん、それに産科医が負うリスクは大きすぎる。
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そしてサクラの意見は・・
VBACが怖いのは確か。
正直やりたくない。
ただ、産科医の仕事はVBACを妊婦にやめさせることじゃない。
VBACを希望する妊婦が、条件をクリアしていて、トライすることができるのか判断することと、
子宮破裂が起きた時のリスクを家族に十分説明すること。
そして最終的にどう出産に臨むのかを決めるのは妊婦自身。
二人意見は平行線・・・
—
ぶーやん。
小松と下屋が飲んでいる。
話題はサクラと四宮のVBAC論争。
下屋の意見は・・
・産科医なら誰だって怖い。
個人的には絶対総合病院で行うべき出産。
・帝王切開にもリスクはある。
2回目ならなおさら。
VBACが成功するならそれが一番いい。
・けれどもVBACの子宮破裂は予想できない。
悩ましい問題。
—
1か月後。
秋野さん夫婦がサクラの診察室に来た。
今日はVBACについての説明の日。
サクラによる説明が始まる。
・まず、VBACの成功率は約7割。
3割は失敗するのかと言う質問に
・そうではなく、3割は不成功。
どういうことかと言うと、分娩が進まない場合には緊急帝王切開に切り替える。
・緊急帝王切開は予定して行う帝王切開よりも出血や感染のリスクが上がる。
・VBACで最も恐れなくてはならないのは子宮破裂。
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・子宮破裂は帝王切開をしていない妊婦さんでもまれに起こることはある。
・一般の分娩での子宮破裂のリスクは1000人に1人。
・VBACの場合は1000人に5人。
・破裂したら最悪は赤ちゃん亡くなくなったり、脳に障害が残ることがある。
・そして母体も出血多量で危険な状態になる。
・子宮破裂を起こした妊婦さんは100人中6人は赤ちゃんを亡くし、100人中1人は本人が亡くなるという数字が出ている。
・子宮破裂が起きた場合は、迅速に(18分以内)帝王切開に移る必要がある。
・最善を尽くしても悪い結果になることもある。
・子宮破裂は予測できない。
そしてVBACを行える条件
・帝王切開を行ったのが一度だけ。
・その時の切開が経て切開でなく、横切開であること。
・子宮筋腫の手術をして、子宮筋層まで切開が入っていないこと。
今の段階で秋野さんは条件を満たしている。
あとは妊娠経過が順調でお産の時期に赤ちゃんの頭が下に来ていれば、VBACにトライすることは可能。
悩む奥さん。
旦那は気楽に、したいんだったらVBACでいいじゃん、と言っている。
そしてさらに、帝王切開じゃないんだったら、
今回は立ち会えるな、と嬉しそうに言う。
奥さんの命にかかわる問題なのに・・・
秋野さんはまだ16週。
サクラは
「ご夫婦でゆっくり相談してください。」
言って説明は終わり。
–VBAC編 第2話ここまで
第3話へつづく
〇感想
VBACの子宮破裂のリスク比較で
一般分娩での子宮破裂のリスクの割合と比較していました。
でも問題は2回目の帝王切開による赤ちゃんと母体のリスクなのではないでしょうか。
VBACか、帝王切開かで悩んでいるんだから。
でもまあ、産科医全員がVBACを嫌がるんだから、2回目の帝王切開によるリスクはすごく低いのだとは思いますが。
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