テセウスの船(テセウスのふね、英: Ship of Theseus)はパラドックスの1つであり、テセウスのパラドックスとも呼ばれる。
ある物体(オブジェクト)の全ての構成要素(部品)が置き換えられたとき、基本的に同じであると言える(同一性=アイデンティティ)のか、という問題
※ウィキペディアより引用
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ギリシャの伝説が元になっていて、古い船の部品を全部入れ替えても元の船と同じと言えるのかという疑問。
これが人間だったらどうだろう。
経験と記憶と過去が入れ替われば別人になれるのか。
1989年に起きた大量殺人事件をめぐるクライムサスペンス開幕。
田村心(28)は妻の由紀(妊婦)と二人で暮らしている。
心の父親・佐野文吾(元警官)は1989年に起きた北海道音臼小無差別殺人事件の犯人として拘置所に収監されている。
母親には子供の頃から人前で笑うなと言われてきた。
父親が殺人犯だから。
笑ってもいけないし、泣いてもいけない。
2017年の現在でも心は掲示板の音臼小関連のスレッドをチェックするのが日課となっている。
心と由紀は仲が良く、お腹の子が生まれてくるのを楽しみにしている。
心は子供のために由紀のお腹の前でハモニカをふく。
心の夢は教員になることだったが、殺人犯の息子だからという理由で諦めた。
由紀は音臼小の事件を調べていて、ノートに当時の新聞の切り抜きなどを時系列にスクラップしている。
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由紀の調べでは・・
1989年6月に音臼小無差別殺人事件が起きるまでに
音臼村では不可解な事故や事件がいくつか起きていたという。
1月には村の5歳の女の子が除草剤を誤飲して死亡。
3月にはその子の姉が失踪して行方不明
さらにその翌月には村人の変死事件が起きている。
当時これらの事件は事故として扱われたが、
警察官だった心の父は事件として捜査していた。
その矢先に音臼小の事件が起きた。
—
心が仕事中に由紀に陣痛が来た。
心は仕事を早退して病院へ駆けつける。
赤ちゃんは無事生まれたが由紀は亡くなってしまった・・
由紀の葬儀では
心は由紀の父親から由紀が死んだのはお前のせいだと言われた。
殺人犯の息子と結婚したことで毎日ストレスで辛い思いをしていたのだろうと言って父親は泣く。
同じ理由で生まれた心の子供を自分たちが引き取ると主張する。
—
週刊誌に音臼小の事件が特集されている。
事件は1989年の6月24に起きた。
小学校のお泊り会で夕食時に突如39名が腹痛や吐き気を訴えて病院に搬送。
児童15名と学校職員6名 合わせて21名が死亡。
その後の調べで夕食時に出されたオレンジジュースに毒物の青酸カリが混入されていたことがわかった。
佐野文吾の自宅から青酸カリが押収されたことが決め手となって逮捕されたのだった。
逮捕時の佐野文吾の年齢は32歳。
現在は60歳。
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