2017年6月、心は音臼小跡地に来た。

 


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慰霊碑の前に立っていると霧が濃くなってきた。

何かに躓いて倒れ、起き上がると目の前には雪をかぶった音臼小の校門があった。

 

今はもう無いはずの音臼小学校の姿に驚く心。

それに周囲には家もある。

 

「ねえ、おじさん・・

そこで何してるの?」

と狐の面をかぶった小学生の男の子が声をかけてきた。

男の子のおばあちゃんも一緒にいる。

 

おばあちゃんにどこから来たのか尋ねられて心はしていたはずのマスクが無くなっている事に気づいた。

 

心はすぐに駆け出す。

走りながら心は冷静さを取り戻し状況がおかしいことに気づく。

乗ってきた車もなくなっているし、6月だというのに雪が降っている。

スマホの電源も入らない。

弁護士に連絡を入れようと電話ボックスに入ると、1989年のタウンページが置いてある。

弁護士の番号にかけても現在使われていないというメッセージが流れる。。

 


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どうやって帰ったらいいのかわからずに近所の家のインターホンを鳴らす。

中からテレビの音が聞こえるのだが誰も出ない。

表札を見ると 佐野 とある。

自分の父親の名字だ。

心の心臓が音を立てる。

 

ふと横を見ると雪の下から手が見えている。

雪をかき分けると女の子が出てきた!

 

近所の人に救急車を呼んでもらい三島病院へ。

 

心は病院の待合室で女の子の診察が終わるのを待つ。

テレビでは小渕官房長官が新しい元号は平成となったことを発表している。

 

日めくりカレンダーが1989年1月7日になっている。

ハッとして心は由紀のノートを取り出す。

この日に佐野鈴という女の子(11歳)が自宅屋根の雪下ろし中に転落した新聞記事が貼ってある。

心が助けたのは自分の姉だったのだ。

 

「鈴ー!」

と叫びながら制服警官が入ってきた。

院長が

「あ、佐野さん。」

と呼びかける。

 

再び心の心臓が音を立てて鳴る。

 

目の前にいるのは自分の父親・・


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