前回郷一郎の屋敷の押し入れに身を隠した哲雄は屋根裏へ移動する。

 


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天井板の上を歩くと音がするので

長靴を脱ぎ、梁の上を四つん這いで移動する。

 

下の部屋から使用人と郷一郎の会話が聞こえる。

零花はまだ見つかっていない模様。

女の足だからそのうち捕まると、郷一郎。

 

哲雄としては早く仕掛けたいが

使用人が起きている間はリスクが高い。

焦らず寝静まるのを待つことに。

 

しかしあまり悠長にもしていられない。

半グレたちも床下に潜みタイミングを狙っているはず。

 

(どうやったら1歩先に動ける?)

 

哲雄が考えたのは

人が起きているように見せかける音を出すこと。

そうすれば半グレは動かないだろうが音を出すリスクは哲雄にとって相当高い。

 


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ゲホゲホッ オエッ

 

天照が酷くせき込む。

病状は芳しくないようだ。

 

郷一郎はふすまを開けて隣の天照の部屋へ移動する。

 

祭りの疲れが出たのだろうと、優しく天照の背中をさすってやる。

天照も夫のやさしさにうれしそうな表情を浮かべる。

 

哲雄は郷一郎の意外な一面を見た気がした。

その優しさを娘や孫である歌仙や零花にも向けて欲しかった・・

 

しかし人のことをどうこう言える身分でもないことを自省する。

これから哲雄自身がやろうとしていることも同じだから。

 

使用人が郷一郎に予定していた人物が到着したことを告げたようだ。

誰が来たかは哲雄には見えない。

どうせまた報告の類だろうしまあいいかと哲雄は流す。

 

郷一郎が風呂へ向かう。

 

 

 

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