夏之介が神宮外苑をランニング中。

そこに元同僚でエースの椎名が現れる。

夏之介が来るのを待っていたらしい。

椎名
「おれが引退したってのに、

メール一本だけとは冷てーじゃなねーかよ。」

二人の間に沈黙が流れる。

 


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夏之介が口を開く。

「なんで・・・

引退したんですか?

椎名さん!」

椎名が引退したことが残念でならないという。

怪我をしたわけじゃない。

1勝、1勝、2勝、4勝ときていた。

このままいけば来年は8勝はいけたのではないか?

椎名は自分でも8勝なら頑張ればいけるかもという。

しかし行けて8勝。

それでは元エースとしてのプライドが許さない。

30歳までに150勝している投手。

 

椎名は、来年はどーすっかなと呟く。

球団には残れなかった。

(今スパイダースには見合うポストが空いていない。)


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椎名
「おれはいつかスパイダースのカントクになって戻ってくるぜ!」

その時は夏之介にピッチングコーチをやって欲しいという。

気が早すぎる青田買い。

椎名は夏之介の才能を認めているのだ。

夏之介が入団してきたシーズン、椎名は21歳でバリバリのエース。

自らの投球をもって夏之介にプロのすごさを教えていた。

夏之介が1軍に上がった後も椎名はずっとエース。

しかし!

30歳を過ぎて大逆転。

急激な下降線をたどった椎名に対して

夏之介は上昇曲線。

神経質、考えすぎ、チキン・・・

スカウト部は夏之介のそういうメンタルを気にして一旦はリストから外した。

だが、結局はこういう気質が良かった。

オドオドしながらプロの細い道を歩く。

これも立派なプロとしての生き方。

椎名
「おれはプロ野球で十分成功したと思っているが、

お前も大成功だよな。」

 

 

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