7月10日 PM6:30

グランドの片隅で3年生たちが話している。

夢のため、しにもの狂いで戦い抜いた二年半が一瞬で水の泡・・・

もう奇跡は起きない。終戦じゃ・・・

烏丸が話す。

「やっと答えが出たとこやのに・・・」

その答えとは

強い組織を作るのに一番大切なものは、

尊敬と尊重。

下級生であれ、いい所は褒めて称える。

先輩の器が大きければ下は黙ってついて来る。

 


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烏丸の話に古谷も同意する。

DLを支える大黒柱は先輩への心からの敬意。

手を出すというとこは、自分の器がその程度という事。

 

その話を受けて藤巻

体罰絶対禁止が今の常識。

しかしDLの常識は20年前のままだった。

鬼頭の件がなくても、例えば自分のローキックでこうなる可能性もあった。

アイツ一人を責めることはできない。

 

金川も

暴走の動機が親からの過剰な期待と圧力・・・

呆れるが、わからなくもない。

しゃしゃり出る親が最近多い。

高校野球の抱える問題が浮いて出た。

太り過ぎた。

高校野球も甲子園も。

 

烏丸がポツリと独り言

「でもやっぱり・・・
行きたかったなー、甲子園・・・」

 

落ち着きかけた雰囲気がまた暗くなってしまった。

こんな時には藤巻。

何も野球人生が終わった訳じゃない。

大学、社会人、プロ、メジャーと道は続く。

 

そして藤巻がコーチとして残る件について、

藤巻は頭をかきながら話す。

やっぱりDLが好き。

選手として花を咲かすことはできなかった。

これからは指導者として甲子園を目指す。

それが補欠・藤巻香の、お前らエリートへの挑戦状。

同じ頃・・

月光寮洗濯場。

洗濯中の1年生。

みな気落ちしている。

そんななか南は、

3年生には悪いけど、正直嬉しい、という。

なぜなら、新チームになると試合出場機会が増えるから。


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檜も冷めた態度で、

センバツ準優勝した時点である程度進路も決まった。

なぜそこまで甲子園に執着するのかわからない、という。

檜は高校野球は所詮通過点という考えかた。

 

それを聞いた狩野。

どっかで聞いたようなセリフ。

ウソくさい。

オレたちは1年の夏からベンチ入りした。

だからといって新チームでイスが用意されているとは限らない。

「お前には通過点でも、俺らにとっては山頂までの一本道や。」

自分を客観的に見つめ直せと言い残して狩野は去っていいた。

 

歩きながら狩野はため息を一つ。

そして夕陽を真っ直ぐに見ると、両手のこぶしを握り締める。

翌日のAM9:00

月光寮 研志堂。

全野球部員を前に部長が話している。

今夏の大会は出場辞退で、スタッフ全員解任。

1か月の活動及び6か月の対外試合自粛。

鬼頭は今朝学校に退学届けを提出した。

処分は以上。

2年生たちはセンバツが消えたことになる。

 

そして部長は新しいコーチを紹介する。

 

やすし師匠のメイクで藤巻が入って来た。

一応ウケている。

今の最悪の状況から、新しいDLを作り直そうという挨拶のの後、

例年通り投票で新チームの幹部を決めようとすると、

「藤巻さん」

といって狩野が立ち上がる。

「高校野球は・・最上級生しか主将になれないのでしょうか。」

と質問する狩野。

驚く藤巻。

いまいましげに狩野を見る二年生。

頭を抱える南。

自分を新チームの主将にしてください、と真剣な表情で言う狩野。

——131話ここまで。

バトルスタディーズ 132話に続く

〇感想

南、心で思っててもいいけど(よくもないけど)それは言っちゃダメでしょう。

特に今は。

1年の不祥事で3年生が迷惑被ったんだから。

 

狩野が主将ですか・・・

確かに2年生にそれらしい人材はいないかな。

藤巻はどう対応するでしょうか。


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