カルト村事件から7年たった。

哲雄は今も同じおもちゃメーカーに勤務している。

課長に昇進した今も外回りはしている。

哲雄じゃないと嫌だと言うお客が多いのだ。

 

気になる窪の行方だが、石油タンカーで国外に逃亡したらしい。

情報はそれだけ。

指名手配犯として日本じゅうに窪の写真が貼ってあるためこの国には住みづらいだろう。

 

零花は念願の警察官になり、先日刑事に昇進した。

もちろん窪を捕まえるためだ。

 

会社に、野中と名乗る人物から哲雄指名で電話がかかってきた。

以前付き合いがあったおもちゃ屋の社長だが、かけてきたのは息子。

父親が先日亡くなったと言う。

引継ぎの打ち合わせに明日会う約束をした。

 

明日はずっと先延ばしになっていた零花の昇進祝いを家族でする予定だが

それには間に合うように野中さんの家を出るつもり。

 

家に帰ると小さな男の子が哲雄を元気に出迎える。

5年前に生まれた哲雄の子、明だ。

歌仙は超高齢出産だった。

 

160人が犠牲になったあの事件のことは忘れたことはないが、幸せな毎日を過ごす中では直視しづらい記憶である。

 

翌日哲雄が野中さんの家を訪ねると若い男性が出てきた。

昨日電話をかけてきた本人(野中博)だ。

 

哲雄はお焼香を済ませ、本題に入る。

博はおもちゃ屋を再開したいらしい。

そのための新店舗とその他条件について哲雄に相談する。

 

父親は哲雄をとても信頼していたと博から聞いて哲雄は感激。

博に渡されたペンを握り、親身になって相談に乗る。

 

若く可愛らしい女性がコーヒーを持って入ってきた。

博の嫁だ。

 

女性は7年前の事件を憶えていて、英雄として報道されていた哲雄に会えて目を輝かせて感激する。

 

要件を済ませて野中家を出ると近所の主婦が哲雄の後姿を怪訝な顔で見る。

 

少し遅れたが哲雄が予約したお店に着くと零花も到着したばかりだった。

久しぶりに愛娘にあえて哲雄は涙ぐむ。

 

家族がそろったところで飲み物を頼む。

哲雄と零花は生ビールで歌仙はお茶、明はジュース。

 

乾杯すると哲雄と零花は同じように生を一気に半分以上飲んで勢いよくジョッキを置いた。

動作が完全にシンクロしたので歌仙と明は笑う。

 

零花にプレゼントを渡し、幸せな時間に哲雄はまた涙する。

 

その頃、哲雄に怪しげな視線を向けていた主婦は警察を呼んでいた。

哲雄が出てきた家は以前佐藤という人が住んでいて、亡くなってからは誰も住んでいなかったと警官に説明する。

 

玄関が開いているので警官2人は中に入る。

すると、居間で人が首を吊って亡くなっているのを目にする。

 

〇感想

 

楽しみにしていた第3部が始まりました。

楽しみにしていたのに・・

3週間も気づかなかった。

うかつ!

 

哲雄夫妻に子供が出来ていたことは驚きでした。

哲雄49歳、歌仙43歳の時の子供か。

43なら2人目だしそこまで高齢出産でもないような・・

零花も元気で刑事になったし、幸せいっぱいの状態から第3部がスタート!

 

かと思いきやまたまた哲雄受難の兆し。

佐藤さんて何?

哲雄は野中さんを知っていてその家を訪ねたわけだし。

主婦はなぜ佐藤さんの家だと思っていたのでしょう?

 

あと、野中さんって以前出てきたような気がするけど気のせいかな・・