準々決勝の第一試合、満附対花忠社は6回表満附の攻撃が終わって1-1

 

花忠社ベンチでは砂金が雨谷にさっき針生と楽しそうに何を話していたのかと聞く。

 

針生は甲子園に行ったこともないのに甲子園に興味がないらしいと雨谷が言うと砂金は

経験者はそんなに偉いのかと不機嫌になる。

 

雨谷は甲子園の大歓声の中でプレーするのは最高だったしそれを経験していない針生の言葉は負け惜しみに聞こえたと言う。

 

砂金は場所と歓声はおまけで誰と勝負するかの方が重要だと言う針生の価値観は理解できると話す。

針生はいいかっこする性格ではないし、バスケと野球を並行してやっている。

楽しくクラブ活動をしたいだけなのに自動的に甲子園までのレースに参加させられることに違和感を感じるのだろうと言う。

 

時間が来て雨谷は打席に向かう。

 

砂金は鬼頭弟に向かってお前の兄貴も高校野球を窮屈に感じていたのだろうと言い、

兄に試合を見に来るよう誘った弟に一歩前進だなと言ってネクストバッターズサークルに向かう。

 

3番雨谷の打席。

砂金の話に納得できていないし針生に対していらだちを抱えたまま構えに入る。

 

ベンチでは糸巻が鬼頭弟に対し

さっきの砂金と雨谷の話はいい対話だったと話す。

どっちの意見もわかるが甲子園経験者の砂金自身も高校野球を窮屈に感じているように思えると言う。

だから甲子園で純粋に勝負を楽しんでいたDLと横羽間の試合を見て嫉妬したのだろうと。

 

雨谷はあえなく三振。

 

糸巻はさらに甲子園は変なにおいがすると続ける。

コンクリートと芝とビールと汗と食べ物の匂いが混ざって凄く臭い。

しかし砂金はその匂いが人間臭くて好きらしい。

変人である。

 

その砂金が打った!

打球はぐんぐん伸びてフェンスを越えた。

 

〇感想

 

あまり強くないチームで甲子園関係なく楽しんでいるところはあるだろうけど

満附レベルで甲子園に行ってみたいと思わないと言うのは初めて聞きました。

甲子園に行くためではなく狩野と戦うために野球をやっているというのは

確かにそういう人もいるだろうなと納得できます。

逆に砂金の話を聞いても納得できない雨谷の方が変わっているように思えます。

それが価値観というものなのかな。

雨谷は高校はどこでもよくてプロに行くことだけが目標だと以前言っていたし。

野球を楽しむと言うより上昇志向が強いタイプです。