決勝前日雨の夜。

野球部員は全員研志堂に集まっている。

 

明日は台風予想で決勝戦は一日延期が決定した。

 

決勝戦前の演説は本来主将である丸井の役目だが

丸井の話は全然刺さらないと非常に評判が悪いので

今回は狩野がすることに。

 

入学してから激動の野球生活だったが

その中で多くの学びがあった。

 

失敗を恐れずに挑戦すること

予測し、準備することの大切さ

忍耐力や相手へのリスペクト

野球の真の楽しさは ”遊び” の中にこそあると言うこと

 

中でも一番のゴキゲンな収穫は

皆で築き上げてきたカルチャーだと言う。

 

癖の強い者同士が切磋琢磨して2年半で独自のカルチャーを作り上げた。

その結果言葉にしなくても伝わるグルーヴが生まれた。

個性の強い人間がつながり調和して互いを尊重する価値観を、野球を通じて学べたことが一番の収穫だったと話す。

 

それは甲子園出場より価値があることで

もはや狩野本人は明後日の決勝戦の結果はどうでもいいとぶっちゃけた。

 

それを聞いた部員たちは別に驚かない。

前から感じていたようだ。

 

しかし狩野は大切な仲間が甲子園に行きたいと言うなら自分が連れて行きたいと話す。

 

丸井は現実にしたい夢があるから甲子園で優勝したいと言い、

決勝戦では自分がスタメンでマスクをかぶりたいと申し出た。

 

これには流石に皆驚いた顔で丸井を見たが更に、不二井が自分も投げたいと続けた。

 

狩野や阿比留、檜は大爆笑。

愉快な試合になりそうだと盛り上がった。

 

〇感想

 

何と!

不二井が投げることが決定しました!

しかもこの感じだと先発っぽい。

花忠社にはほぼデータはないだろうから戸惑いそう。

投球練習を見てさらにざわつくでしょう。

 

キャプテンが甲子園出場を熱望しているので何点取られてもいいというわけではないと思います。

5点取られたら交代とか、そんな感じでしょうか。

丸井のリードで何回まで投げられるか、楽しみです。

楽しむ野球の集大成を見せてもらいましょう。