大阪大会決勝 DL 対 花忠社

現在のスコアは10-10

9回表DLの攻撃。

 

ツーアウトランナー1,2塁。

仲間の声援を背に四葉がバッターボックスへ向かう。

 

自分の名前がアナウンスされると四葉の緊張が一気に高まる。

逆転できるかどうかの重要な打席だから絶対にアウトにはなれないと自分を追い込んでしまう。

 

ネクストバッターズサークルの4番門松はまだノーヒット。

丸井がベンチから出て声を掛けに行こうとすると門松は来るなと言って拒絶する。

 

自分は調子が悪いわけじゃないし、仮に打てなくてもチームは勝つだろうから気は楽だと話す。

 

丸井が何としても甲子園に行くと言うと門松はこのメンバーで野球ができるなら空地でもどこでも楽しいと返す。

 

四葉は初球を豪快に空振り。

顎が上がってしまって自分のスウィングが出来ていない。

 

仲間たちは四葉の緊張をほぐそうとして

誰も期待していないから守備の準備して待っているぞとベンチから声を出す。

実際全員グローブをつけて見守る。

 

門松にもグローブを持っていき、何故か監督はキャッチャーマスクとミット二つのフル装備。

 

四葉の表情が少し緩んだ。

 

肩の力が抜けた四葉は次の内角高めの球を打った!

 

バットの根元の方でとらえた打球はふらっとサード雨谷の上空を通過。

内野と外野の間の面白いところだ。

 

雨谷とレフトの鬼頭が落下地点へダッシュ!

 

四葉は祈る気持ちで全力疾走。

2塁ランナーの飛田は3塁を回った。

 

雨谷がガリガリと叫んで飛びつく!

グローブがギリギリ届いた!

かに見えたがボールは地面に落下!

 

飛田がホームを踏んで11-10

ついに逆転だ!!

 

DLメンバーは付けていたグローブを放り投げて大騒ぎ!

四葉はセカンドまで行った。

 

四葉はベンチに向かって拳を突き上げる。

 

門松は目を閉じて少しだけ笑った。

 

〇感想

 

四葉打った!

良かった。

不二井の件があったので結果が出ないかもと心配していましたが

ツーベースヒットという最高に近い結果を出しました。

内角の球に詰まらされましたがしっかり振りぬいたのが良かったのだと思います。

 

仲間たちの期待していないよアピールが最高でした。

監督の謎のフル装備が笑えました。

 

ツーアウトだったし1塁ランナーの花本もホームまで行ったかなと思いましたが浅いところに落ちたので無理だったようです。

ツーアウト2,3塁。

イケイケのムードに乗じて門松にタイムリーが出れば一気に突き放すことができますが果たしてどうでしょうか。